徳之島実習&研究発表会

  今月、鹿児島環境学WGメンバーらと徳之島に2回行った。初回は大学院の環境学教育コースの授業の一環として、地元住民へのインタビューをさせていただいた。どこの地域にも様々な業種があり、様々な技能を持つ人がいて、様々な思索をめぐらしつつ、社会のため、家族のため、自分のために働いている。島内で、建設業・観光業・製糖業・畜産業・農業・NPO活動などに従事していらっしゃった方々にご自身の人生や仕事にまつわる四方山話をお聞きした。初めての試みではあったが、学生にとっても引率教員にとっても印象深い実習となった。2回めは、農学研究科の米田健教授と水産学研究科の鈴木寛志教授にも参加していただき、研究成果を地元にお伝えするための共同研究発表会をおこなった。75名の参加者で会場が埋まり、その後の交流会でも活発な意見交換が行われた。実習でのインタビューや研究発表会の前後には、島内の自然環境や文化発信施設を見て歩き、偶然、調査のため来島中だった哺乳類や鳥類の研究者の方々に解説いただく機会にも恵まれた。WGメンバーもそれぞれ得意分野を持っている。現場に立つと自動的に誰かのスイッチが入り,お互いに解説しては、「へえ〜」を連発し合う展開となった。さらに、移動中も宿舎でも、今後の鹿児島環境学研究会の活動について熱い議論を闘わせたことは言うまでもない。

  準備段階から多大なご協力をいただいた島内三町の役場のご担当者や地元NPO、学生の単刀直入な質問に快く応じてくださった住民の方々、お忙しい中を共同研究発表会においでいただいた皆さまに、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

                               宮本旬子 2012.11.21

シギ・チドリ類が採餌する干潟とヒルギ林

巨大な板根を持つオキナワウラジロガシ

島の地史を語るムシロ瀬の花崗岩