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鹿児島庭園めぐり

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  9月21日(土)に、鹿児島市内の島津家庭園を二つ回りました。磯プロジェクトという企画で、尚古集成館と提携して、法文学部人文学科の学生に地域を調査することで問題発見の機会を与えるというものです。まず、教室で庭園についての基礎知識をレクチャーし、その後、玉里庭園、仙巌園という二つの大名庭園を見て回り、自分で研究課題を見つけるというものです。   庭園は極めて複雑で奥の深い歴史を有しますが、学生達には、日本庭園の基本として、露地(茶室に付随する庭)と回遊式庭園(池とその周囲を巡る園路を中心とした庭)という2つの類型だけを理解してくださいと教えます。  午前は、玉里庭園に行きました。旧島津氏玉里邸庭園は、島津家第27代当主島津斉興(なりおき)が、天保6年(1835)につくった庭園で、「上御庭(うえおにわ)」と「下御庭(したおにわ)」の二つの庭園からなります。以前は、鹿児島女子高校が管理しており、高校の事務室で許可を得てから拝見する形式でしたが、現在は、明治時代に島津久光公の国葬に際して建てられた黒門という立派な武家門から入り、「下御庭」を参観することが出来ます。 玉里庭園 黒門を入る 北側に茶室があり、その東側が露地、南が回遊式庭園になります。 玉里庭園 全景 玉里庭園 茶室周辺の調査  午後は、仙巌園です。最初に、尚古集成館副館長の松尾千歳先生から、仙巌園および尚古集成館についてレクチャーを受け、その後、園内を移動しながら詳しい説明をしてもらいました。特に、尚古集成館を含む「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」(2009年世界遺産暫定リスト)が、9月16日に、平成25年度の日本政府から国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)への世界文化遺産推薦案件として決まったことから、松尾先生の説明も力の籠もったものでした。 高津孝 2013.9.30 尚古集成館 松尾先生レクチャー 仙巌園 正門 仙巌園 御殿から桜島遠望  反射炉跡