投稿

10月, 2016の投稿を表示しています

神楽坂・化け猫フェスティバル

イメージ
 神楽坂は、乃木坂・乃木神社、門前仲町・富岡八幡宮、護国寺、谷中銀座・夕やけだんだんとともに、東京の猫(野良猫)スポットになっている。「吾輩は猫である」で知られる夏目漱石のゆかりの地らしい。そこの商店街によって2010年から「化け猫フェスティバル」が開かれている。パンフレットには、「江戸時代から花街として文化を支え、猫と縁の深い街として猫好きの人にも猫にも愛されてきた。猫の街ならではのお祭りをという声から生まれたイベントとして、街と街の人、そして街に来る人、三位一体のまちおこしを目指しています。」とある。今年も10月16日に開催され、午後2時から化け猫パレードがあった。猫化粧した人々で道路はあふれかえっていた。子供、家族連れのほか若い女性も多い。外国人も目に付いた。  先日、NHKのニュースで小笠原のノネコ問題を取り上げていた。絶滅危惧種のアカガシラカラスバトはノネコの格好の獲物で一時期は激減したが、ノネコを捕獲し本土に送って順化後、飼い主探しを行う対策を進めた結果、被害が少なくなったとのこと。500匹以上のノネコが飼い猫になったらしい。飼い猫→野良猫→ノネコの経路を辿るので、環境が整えば効果的な対策である。一昨年、奄美大島生物多様性地域戦略の策定に関わったが、ノネコ対策は重点施策の一つとして位置付けられた。奄美大島5市町村が一体となって飼い猫適正管理条例を制定して対策に取り組まれている。詰まる所、住民に対する猫の飼い方教育しかないのである。鹿児島環境学研究会が進める社会科学的観点からの取組にも大いに期待している。  人と猫のほどよい共存はあるはずで、化け猫フェスティバルはその一端を示しているのではないか。猫が街おこしに一役買っているのである。 一般社団法人地球温暖化防止全国ネット専務理事 岩田治郎  2016.10.24