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路傍の植物

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  干潟や磯に棲んでいるベントス(岩にくっついたり泥に潜ったりしている動物)を専門にしているのだけれど、奄美大島や大隅半島のフィールドを巡ると路傍の植物に目がいってしまう。  右は奄美大島南部でみかけたもの。その昔、「ど根性大根」というのが話題になったことがあるが、護岸のコンクリートをものともせず成長していく樹木にはまさに「根性」を感じる。光は豊富だけれど、満潮時には海水も浴びる過酷な環境。何でこんなところで成長できたのか。  奄美大島と言えばヒカゲヘゴ。やっぱりシダだったという左の写真。このゼンマイ、食べられるんだろうか?ものすごく固そうだけど、実は美味とか・・・    そして右は砂浜にはみ出しそうなアダンの木だ。奄美大島では、陸上生態系が勢い余って海のテリトリーを侵食するものらしい。そういえば、熱帯・亜熱帯の象徴とも言えるマングローブも、背後に堆積物をため、陸化しながらどんどん海へと進出していく。  一方、大隅半島では、路傍でバナナの木をよくみかける。バナナの花がムラサキの提灯みたいに枝の先にぶら下がるものだとは知らなかった。ちなみに、このバナナはいつまでたっても青いままである。試食した学生によると、「煮ても焼いても食えないとはこのこと」だそうな。 山本智子 2014.5.21