梅雨

  今年も梅雨の季節となりました。雨はじとじとと降り、湿気の多い毎日。おまけに今年は桜島の火山灰がべとついてしまうのでなおさらうっとうしく感じてしまいます。いっそのこと大雨が降って、降灰を思いっきり洗い流してくれればいいのになんて思ってしまいます。

 鹿児島の年間降水量は軽く2000㎜を超えています。いろいろなデータを見ても全国で8位だったり13位だったりしているのでよくはわかりませんが、雨の多いところだとは思います。もちろん屋久島とは比較になりませんけど。屋久島の環境文化村センターにいくとジオラマの上に天井から雨をかたどった模型がぶらさがっていますが、屋久島では時として10,000ミリも降るのですから驚きます。

 最近、ある国際会議でイスラエルの方の通訳をしました。彼女の出身地の年間降水量はたったの5ミリだということです。砂漠の中でいかに水が貴重であるかを丁寧に説明してくれました(実はイスラエルが砂漠の国だなんて意識はありませんでした。。。)。鹿児島では5ミリの雨ですと雨とも思えない量です。1日ではなく1年にそれだけの雨しか降らないというのはなかなか実感としてわきません。

 そして、今週の月曜日。またまた雨の乏しい国の方とお会いしました。喜入の石油基地を訪問した産油国のかたがたです。バーレーンから参加していた方が、基地の建物の前にあるソテツの木をしげしげと見つめており、「うらやましい」とひとことつぶやいていました。理由を聞くと、「ソテツのような木を育てたいけど、1本育てるのに最低でも1月分の給料くらいはかかってしまう。なにしろ年間降水量は20ミリあるかないかだから」ということでした。そういえば、以前、中東に帰るタンカーに屋久島の水を積み込んでは、なんていう話もありましたっけ。 

恵みの雨に感謝!

山崎美智子 2012.6.15

梅雨の雨。灰を流してくれますように